どうも、ヨウ-P(@s_y_prince)ことYO-PRINCEです!
いろんな切り口からカイゴのヒントをお届けしています!
2018/12/15に放送された教育バラエティ番組「世界一受けたい授業」の2時限目社会の授業がネット上で物議を醸しています。
介護業界は赤ちゃん言葉だとか、一日パジャマとか…いつの時代の介護のなのか…といった内容だったからです。
そういった施設は今も尚残ってるかもしれないですが、かなり少数になってるんじゃないかとは思います。
介護も昔とは大きく変わってきていますからね。
どうあれ、批判が出て当然の内容やったようですね(--;)
とはいえ、介護についての授業はやっぱりいると思います。
小学校ぐらいから学べばちょうどいいんじゃないかな。
小学校高学年ぐらいでの授業を想定して「介護×授業」を考えてみます!
介護現場から何を伝えたいか?
個人的に伝えたいこと。
『世界一受けたい授業』の内容を少し変えて授業するとしたら・・・
敬語を使うべきかどうかを教える前に、まずは利用者さんを知ろうとすることを教えたいです。
食べられない利用者が好物なら食べられるかどうかを教える前に、利用者さんの思いをちゃんと読みとることを教えたいです。
あと、『世界一受けたい授業』にこだわらず言えば、やはり認知症について教えたいですね。
ちょっと抽象的で分かりにくいので一つひとつ説明していきたいと思います。
さて、どんな授業にしていきましょう?
利用者さんを知る
利用者さんを知るということについては、例えば友達のことを知るのでも難しいというあたりから、身近なことに照らし合わせながら考えてもらってはどうでしょうか?
いいところや悪いところ。
見た目はこうだけど実はちがうってところ。
知ってるつもりでいたけど知らないところ。
相手を知るということは、実はほんとに難しいことです。
そんなことは子どもたちは日常できっと体験してるでしょうし、すんなり受け入れられると思います。
そして、学校での人間関係をよりよくしていくことにもつながると思うんです。
みんなそれぞれ違うってあたりを知るような授業もいいかも!
みんなちがって、みんないい(by金子みすず)とか言ってみたりしながら。
みんな違うということは、考え方や価値観もまったく違うってことで、それはそれぞれに理解しがたいことも多々あります。
あとは、病気や障害についての理解は不可欠で、『障害受容過程』ぐらいは伝えておきたいですね。
否認
⇒悲しみ・怒り
⇒取引(訓練等への没頭)
⇒抑うつ(あきらめ)
⇒受容
その人がどの段階におられるかによって支援のあり方は変わってくることは大事なことですし、子どもたちにも分かってもらえそうに思います。
自分が突然歩けなくなったらどんな気持ちになるかなんてことを実際に考えてもらうだけでも分かりやすく伝わると思います。
とにかく、こんなふうにして相手のことを知ったうえで使う言葉を選んでいくものだと私は思ってます。
言葉使いとは、使う言葉を選ぶことなんですよね。
基本は敬語だと思うんですが、相手のことを知っていくと、敬語を少し崩してみたりしたほうがよいこともあるし、逆にきれいな敬語であるべきこともあります。
方言をうまく交えたほうがいいことも多いものです。
介護現場で完全に敬語を使っている職員を私は見たことありません。
言葉使いについては様々な意見があるとは思いますが、私の場合は敬語を基本としながら相手が「快」となるような言葉を選ぶことが大切と教えます。
崩し方の例としては、話がのってきたときには・・・
ほんまに~!
…と、あえて言葉を崩しつつ、
すごいですね~!
…と、敬語で締めます。
ときには人間味あふれる言葉を交えながら、ありのままの自分も見せつつ、最後は敬語で締めると、メリハリのある会話ができるはずです。
ただし、敬語は崩すことは簡単で、敬語をちゃんと使うことは難しいことに注意しておかなければいけません。
だからこそ、今のうちにちゃんと敬語を使えるように教えておきたいです。
敬語をうまく崩せるようになるために、敬語をしっかりと使えておくように教えたいと思います。
「ただ敬語を使う」ってよりは、深みのある授業になるんじゃないかと思います。
敬語についてはこんな記事も書いているので参考にしてください↓
利用者さんの思いを読みとる
人間って発する言葉が本心ってわけではないんですよね。
「好物食べたい」と言われたとしても、皆を困らせようとしているだけのこともありますし、「かまってほしい」という心理が働いていたりもします。
「食べたい」と言っただけで、「そこまでしていらんで~」みたいなこともありますよね。
介護の仕事をしてると本音の推察みたいなことはよくやっていることです。
子どもの世界なら、好きやのに意地悪してしまうとかありますよね。
知らんくせに「知ってる」って言うときありますしね。
言ってることと「本音」は違うことがあるのは、子どもも大人もお年寄りも一緒なのです。
人間そんな生き物です( ̄▽ ̄;)
そんなふうにして、「本音を読みとりにくい」のが人間の思いです。
できるだけ対象者の情報を集め、会話を繰り返し、利用者さんの真の思いを読みとっていって、ようやくその人に合わせた介護のスタートに立てるわけです。
好物の話で言えば、真の思いを読みとって、「それなら好物をそのまま食べてもらおう!」というスタート地点に立ってから、ようやくいろいろな準備が始まるということです!
介護って専門性ってめちゃくちゃ高いんです。
誰でもできるわけじゃありません!
「好きなものを食べる」ということについてはこんな記事を書いていますので参考にしてください↓
ここまでの授業考えただけでも、介護は人の心理を深く探る仕事であることが伝わると思います。
認知症を知る
最後に、これは欠かせないですよね。
認知症になっても地域で安心して暮らせるようにしていくために、地域によっては小学校のうちから認知症サポーター養成講座を受けてもらって子どもたちにも認知症サポーターになってもらう取り組みがすでに始まっています。
認知症サポーターについてはこちらの記事をご覧ください↓
私も小学校で認知症サポーター養成講座をしたことがあるんですが、やってみてこれは欠かせないと思いました!
相手は小学生なんで、とにかく楽しく伝える!
たとえば、『あなたは真っ白で何もない部屋にいます。ドアはあるけど開きません。そんなときトイレに行きたくなりました。どうします?』と問いかけると、こんな返答。
『大声を出す』
『ドアをたたく』
『部屋中ウロウロする』
極端ですけど、認知症の方の世界ってこうゆうことだと教えます!
どこになにがあるかわからなくなって、どうすればいいか分からなくなったとき人はどうするか?
こうゆう症状が現れるんだと教えます!
『壁におしっこする』って意見も出るわけで、笑いが起こりながらも、実際そういうことがあるんやと教えるわけです。
分かりやすい授業になりそうじゃないですよね(^_^)
というわけで、新しい科目に『介護』をいれてもらいましょう!
まとめ
介護の仕事を長く続けてると、基本は利用者さんをもっと知ることだってことにたどりついていきます。
どれだけ介護の経験をしても、新しく出会った利用者さんのことはほんとゼロからになることがほとんどです。
経験は参考になる程度にすぎません。
介護で教えることは介護技術や認知症の知識、制度的なこととたくさんあります。
子どもたちが学ぶのは私としてはこのあたりかなぁと思います。
勉強する子は自分から勉強しますから、私としては勉強が嫌いだったり、苦手だったりする子どもたちでも参加できる授業にしたいと思っています!
今回の記事はかなり思い付きで書いたので、かなり偏りはあるかもですけど、大事なことは書けたと思うのでこのへんで終わっておきます。
長々とお付き合いありがとうございましたm(_ _)m