どうも、ヨウ-P(@s_y_prince)です!
今回の記事では、アセスメントが苦手な方に、人間の素の部分をうまく引き出すヒントをお届けしています!
昔から人気のある『ドッキリ!』というバラエティー番組の手法。
皆様も一度は観たことがあると思います。
今回、ある「ドッキリ!」を見ていて、私たち介護の仕事の「アセスメント」と共通点があることに気づきました。
というわけで、今回のテーマは『介護×ドッキリ』です。
相手に「警戒させない」手法をお届けします!
「ドッキリ!」で素を引き出す方法とは?
「ドッキリ!」で見えてくるものは、人間の素の部分です。
人が騙されている姿が面白いというのもありますが、人間の素の部分が見えるから面白いのが「ドッキリ!」です。
「ドッキリ!」では、人間の素の部分を引き出すためにいろんな仕掛けが施されています。
例を出して考えてみましょう!
漫才コンビ・ナイツの「ドッキリ!」で考えてみます👇
ナイツが好きになってしまいそうな「ドッキリ!」ですね(^-^;
ラストは感動もので、涙なしでは見られません…。
では、ここからはネタバレありで書いていきますので、まだ見ていない方は先に動画視聴してくださいね。
この「ドッキリ!」は、土屋が塙に「ドッキリ!」を仕掛けると思いきや、実は塙が土屋に「ドッキリ!」を仕掛けているという「逆ドッキリ!」のパターンです(読みやすくするために敬称略ですみません)。
騙す気まんまんの土屋は、素を演じている土屋でスタートします。
そして、同じく騙す気まんまんの塙も、素を演じている塙です。
2人とも本当の素ではないわけです。
この状況は、塙がキレることで一転!
思いもよらぬ事態に動揺した土屋は、ここから素が引き出されていきます。
最後の漫才のシーンは、土屋は号泣しちゃってますから、かなり素の状態ですね(^^;
そのとき塙はその展開に動揺し、塙まで素で泣いてしまうという人間味あふれるドッキリに仕上がってます!
この「ドッキリ!」の成功の秘訣は、土屋が騙す側と思い込んでいることと塙の演技力によって、土屋を警戒させていないことにあります!
騙す側のシナリオ通りに仕上がっていますね(^^;)
「ドッキリ!」の手法は介護でも使える!?
相手の素を引き出すということは、介護においては重要なことです。
利用者は「お世話になっている」という気持ちから介助者に遠慮されていたりすることがあります。
あるいは、自身の病気の受容ができず強がっておられることもあるでしょう。
利用者は、素ではない状態であることが多いのです。
特に最初のアセスメントの段階は、初対面であることから素を引き出すことは困難です。
※アセスメントとは、事前評価、課題分析のことで、利用者の能力や生活環境を把握して、生活課題を抽出していくこと。
そんなアセスメント場面で素を引き出す方法は、「ドッキリ!」のなかに隠されています!
前述のとおり、「警戒させない」ということですね!
警戒させないために必要なのは、「さりげなさ」です。
塙のような演技力で「さりげなさ」を出すのは難しいので、ここでは「サトルクエスチョン」という手法をご紹介します。
では、相手を警戒させない『サトルクエスチョン』という手法を使ってみましょう!
相手を警戒させない質問方法「サトルクエスチョン」
『サトルクエスチョン』とは、わざと間違えた質問をしてそれを修正させることで欲しい情報を手に入れる手法です。
サトルは“さりげなさ”を意味していて、警戒させないように本音を聞き出していくわけです。
例えば、Aさんの誕生日を探るためのこんなやりとり。
Aさんは天秤座?
ちゃうちゃう。射手座。
射手座いうたら12月かぁ。
そうそう、12/25やねん。
わざと適当な星座を相手に投げ掛けて、それが間違っていても、間違いを訂正したくなる人間の心理が動いて、警戒されることなく答えを聞き出していけます。
いきなり『誕生日いつですか?』といった尋問のような質問では警戒されてしまうかもしれませんよね…。
ちなみに、介護のアセスメント場面でサトルクエスチョンを使うと・・・
夜はトイレとか困りますよね?
そうなんや~、困ってるんや!
10回とか行かんなんかったら寝れませんもんね?
そんな行かへんけどな~。まぁ5回ぐらいかなぁ。
・・・とまぁ、こんな感じです(^^;
聴こえは悪いかもですが、誘導尋問みたいなもんですね。
『トイレは夜は大丈夫ですか?』『何回ぐらい行かれますか?』と問いかけるより、さりげなく聞き出せているのが分かると思います。
相手が素の状態でいられて、警戒心の抱かせないやりとりをするのが、サトルクエスチョンです。
これが、全部相手に合っていることを質問し続けると『なんでこんなに私のこと知ってるん?』ってなってしまいますが、それはそれでよいんです(^^)
その場合、相手は動揺し、それで素が引き出される可能性があります。
まさにドッキリでありそうな展開ですね!
いずれにせよ、警戒させないサトルクエスチョンは素を引き出すためにとても役立ちます。
ぜひとも、サトルクエスチョンを使ってさりげなくアセスメントしてみてください!
言わば、サトルアセスメントです(造語です)
サトルアセスメント(造語)をやってみよう!
こんなサトルアセスメントもあります。
以前Twitterでこんなツイートをしました。
例えば家の中の段差の上がり降りの仕方等を確認したい場合、『ちょっとここあがってもらっていいですか?』と言って動作確認するより、『そちらは何があるんですか?』などと言って段差を越えてもらったほうがいつもの無意識の動きが確認できて良い。#介護にまつわる小さな引き出し
— ヨウ-ℙ (@s_y_prince) 2018年11月30日
これは私がよく使う手法です。
人の自然な動きを引き出すアプローチです。
言わば、素の動きですね。
ここで大切なのも“さりげなさ”です。
相手にこちらの意図を気づかれたら意味がありません。
このツイート場面でのこちらの意図は、『段を上がるいつもの自然な動きを知ること』です。
『段を上がってください』と言ってしまうと、人は考えてしまい、右足からなのか左足からなのかさえ考えてしまったりします。
なので、いつものように無意識で段をあがってもらうように仕向けるわけです。
相手は無意識でないといけないので、仕向けるには“さりげなさ”が必要になります。
で、あとは観察。
右足からあがるんか~。
いつもあそこを持ってあがるんか~。
ちょっとつまずきそうやな~。
それで、観察が終わったら…
デッテテ〰️🎵
「実は観察してました~(^^;」って感じですね。
「ドッキリ!」でもよくありますよね(^^;
さりげなく観察し「警戒させない」ことも、サトルアセスメントなわけです!
まとめ
「ドッキリ!」は人の素が見えます。
人の素を引き出す「ドッキリ!」を見ていて、同じく人の素を引き出すアセスメントにも共通した要素があるのでは…と思ったので今回の記事を書きました。
人を騙すようなテクニックは良いことに使いたいものですよね!
「ドッキリ!」も騙された人に得があるから笑って見られるわけですし、介護でちゃんとしたアセスメントすればその人の生活は良くなるわけです。
私たちの持っているさまざまな騙しのテクニックを駆使すれば、人は幸せになれるはず!
その一つが「サトルクエスチョン」という手法なわけです。
「さりげなさ(サトル)」って大事ですよね!
皆様も、「サトルアセスメント」で利用者のいろんな素の部分を引き出してみましょう!