どうも、ヨウ-P(@s_y_prince)ことYO-PRINCEです!
いろんな切り口からカイゴのヒントをお届けしています!
こちらの記事の続きです↓
3部作とも管理者やリーダーの視点で書いています。
職員:不満・愚痴
➡️私:まず受け止める
➡️職員:安心
➡️私:現状把握
➡️私:課題分析
➡️私:面談
最後のステップは「面談」です。
最近では介護施設でも職員面談が定期的に行われる施設も増えてきたようです。
どのように面談をするべきか?
これまでも「愚痴・不満」をもとして書いてきたので、今回も愚痴・不満をもとに面談のポイントを書きたいと思います。
- 本人には伝えにくいことをどう伝えるか?
- 求められる職員像を示す
- 面談シートを作る
- 面談シートに盛り込むべき長所・短所の記載欄
- ジョハリの窓で「開放の窓」を広げる
- 長所と短所は表裏一体?リフレーミングを使う
- 補足:会議もうまく活用しよう!
- まとめ
本人には伝えにくいことをどう伝えるか?
職員からの愚痴・不満を受け止め、現状を把握し、課題分析をした結果、さまざまな『個』の課題や『チーム』の課題が見えてきました。
まずは、『個』と向き合います。
『個』の悪いところに対して、どうするのか。
直接言ったらいいじゃないか!
・・・言いにくいものなんですよね(-_-;)
じゃぁ言える人がいいのかと言われるとそういうわけではないですよね。
悪いところって性格を指していることが多いので、下手したら人格批判にもなりかねないですし、いきなり言ってしまえば相手は傷ついちゃいます。
残念ながら、仕事をしていくうえで職員に直してもらわないといけないことって介護現場では結構あると思うんです。
・言葉づかいが悪い。
・態度が悪い。
・あいさつしない。
「それはあかんやろ!」って思うようなことばかりですが、こうした当たり前のことさえ指摘しにくいような介護現場が多いんじゃないでしょうか?
こういったことを「あの人は仕事はできてやからそのぐらいええかぁ」とか「大人しいから会話ができんのは仕方ないなぁ」とかで済ませてしまう・・・。
他業種であれば許されないようなことが許されちゃうような介護現場の現実は違和感しかありません。
ですが、そこが指摘しにくい現実もまた、いったんは受け止めて、どうしていくかを考えていくわけです。
考えた結果・・・
最善の方法は、ありきたりですが面談です(^^;
まずは定期面談をするというのが一番の近道です。
決まり事として面談があることで、するほうも受けるほうも余計なストレスがなくなりますし、定期的にあると面談をすることが当たり前のことになっていきます。
え〰️!
面談とか別にいいすわ~(´Д`)
いえいえ、そんなこと言わずにこれから説明するような簡単な面談をやってみてください!
では、面談をする前に準備しておくことをまずは抑えておきましょう!
求められる職員像を示す
今や職員に求めることはしっかりとどこかに明記しておくことが必要な時代です。
「そんなこと常識やろ」は通用しない時代なのです。
「あいさつ」「言葉づかい」「身だしなみ」・・・。
そんな当たり前のことをも文章化しておくことが必要です。
倫理綱領や職員心得、何でもいいと思います。
これは、組織全体で考えないといけないことなので、もしなければ上層部に提案してでも進められた方がよいと思います。
で、その内容はできる限り具体的でかつ分かりやすい内容にしておくことをおススメします!
組織全体で無理なら自分の属する部署のなかで簡単なルール決めをしても良いかと思います。
さて、求めらえる職員像がチームの中で共有できた状態ができたら、いざ面談です!
面談シートを作る
面談の前に、面談シートを作りましょう!
なぜ面談シートが重要なのか?
面談のなかで聞きにくいことを、「ここに書いてあるから聞く」といった感じで聞きやすくすることができます。
組織全体で面談シートを作った場合は、聞きにくいことを聞いていることを会社のせいにすることもできます。
自分の部署だけで面談シートを作る場合は、幹部の承認をもらっておくと良いと思います。
聞きにくいことを聞くときに上司が悪者になる必要なんてありません。
会社が面談の進め方として定めているから聞くでよいのです。
私の考えでは、上司は「会社の決まりやし面談しとこか~」ぐらいの気楽なノリでもよいと思っています。
もちろん面談が大切と思っている職員に対してそんな態度ではいけませんが、会社が面談に取り組み始めた初期のころなんかは、「なんで面談せなあかんの~ん」が多いので、その気持ちに共感を示すような姿勢であってもよいということです。
分かってくれる上司のほうが心開けますからね(^_^)
会社で決められているから面談をするのが一番です。
面談シートも会社で決められているものを使うのが一番。
これで、余計なストレスは気にせず面談に挑めます。
面談シートに盛り込むべき長所・短所の記載欄
長所・短所と言うと、ちょっと幼稚なイメージあるかもしれません。
社会人になり入社してしまうと、あまり使わない言葉かもしれませんが、意外と面談には使えるんです。
なんで今更長所・短所な~ん?
そんなん書けへんわ~!
そんな声が気になる場合は、短所は「自身の課題」といった項目でもよいですし、長所は「強み」とかでもよいかと思います。
言葉が変われば捉えようも変わるものなので、そこは工夫してみてください。
では、なぜ長所・短所なのか?
これは、面談の前に本人に書いてもらっておきます。
何も書かない人も出てくるので「3つは書く」等の指定をしておいたほうがよいと思います。
で、面談で話をするときに、この長所・短所が結構使えるんです。
特に短所は面談する側からすれば指摘にしくい部分なので、本人に書いてもらっておくと話の切り口として使えるんです。
例えば、短所に「短気」と書いてあったとします。
Bさん、短所に短気って書いてあるけどこれはどんなところですか?
・・・なんて質問を投げかけまます。
すると、エピソードも交えたりしていろいろ話してくれるんです。
なかなか話してくれなければ、
仕事で短気が出ることってありますか?
・・・といった質問を投げかける。
シートに書いてあることなので、だいたいは「YES」の返事が返ってきます。
例えば、その職員が利用者によく怒っている場面がありそれを指摘したいとしたら、その切り口から本題に入っていくことができるわけです。
こちらから言いにくいのであれば、本人から言ってもらえるような仕組みを作っておくということですね。
長所や短所というのは、誰もが考えた経験のあることなので使いやすいんです。
それだけでも面談の質は大きく変わります。
愚痴・不満で把握していたことを頭に置きながらするとより効果があると思います。
ジョハリの窓で「開放の窓」を広げる
愚痴・不満って、「周囲はそう思っているのに、言われてる本人は気づいてない」状態がほとんどですよね。
ジョハリの窓で言うところの、「盲点の窓」です。
引用元:Wikipedia
自分にとっても相手のとってもストレスがない状況にするためには、「開放の窓」を広げていくことだと言われています。
人間関係をうまく作るには、上司はそのための支援をする必要があると思っています。
だから、愚痴・不満を聞くことが大切なのです。
そして、面談を通して、長所・面談も記載されている面談シートの力も使いながら、日頃聴いている愚痴・不満を頭に置いて、その職員の「開放の窓」を広げていくイメージで面談を進めるんです。
このようにして面談をしてきた経験談から言うと、今のところ100%、その職員の気付きとして私が伝えたい課題にたどり着くことができ、「開放の窓」を広げていくことができました!
長所と短所は表裏一体?リフレーミングを使う
その職員の課題にたどり着くために、「短所」に書かれていなければ「長所」を使ったりもします。
長所と短所は表裏一体だったりしますよね。
例えば・・・
好奇心旺盛⇒飽きっぽい
協調性がある⇒自分の意見がない
積極的⇒せっかち
この言いかえを使って面談を進めていくとうまくいきます(^_^)
これは「リフレーミング」という手法で、今捉えている枠組みから外して、違う枠組みから見る立派なカウンセリングの技術です。
そんなふうにしていろんな技術も取り入れながらやってみると、面談も楽しくなってくるはずです!
「性格なので変わらない」と言っていた人に変化が生まれたりもしますから、ぜひ楽しんでください!
補足:会議もうまく活用しよう!
「個」の問題は、「チーム」の問題と捉えるのが基本と前回の記事でも書きました。
課題分析⇒面談と進めていくなかで、「接遇」というカテゴリでの問題が大きくなってきているとしたら、「チーム」全体の課題としても共有しておくと、より効果的な組織マネジメントへとつながっていきます。
上司としてはちょっとしんどい作業かもしれませんが、「接遇」の課題について一部の職員だけではなく全職員に「課題」を見つめなおすように働きかけます。
「接遇」のことであれば、だれしも課題はあるものなので、チーム全体としても取り組みやすいと思います。
『やってみよう!』と決まったら、会議等で「接遇」にチーム全体で取り組むことを宣言します!
そして、「チーム」として課題であることを見つめ直す作業をします。
そうすると、職員の中には「個」の課題について話し始めてくれる職員が現われたりして、その他の職員も話してくれたりもするんです。
この前に職員一人ひとりとの面談で「個」の課題を本人と上司の間で共有していれば、ほとんどの職員は会議でも言ってくれるはずです。
面談は種まきなわけですね(^_^)
一部はきれいごとを言ってくる職員もいると思いますが、この時点で少数派になっているので、そうした負の力はどんどん小さくなっていくのです。
「個」の課題が「チーム」で共有されていくと、愚痴・不満って自然となくなっていくもんなんです。
愚痴・不満って陰口の要素あるので、会議で共有すれば陰で言う必要がなくなっていく、あるいは陰で言いにくくなるんでしょうね。
また、それぞれに課題があるんだと感じることができると他人のことより「自分のことをもっと見なきゃ」ってなっていく効果も生まれます。
「自分のことをもっと見なきゃ」って風土になっていくと、それはもう大成功だと思います!
まとめ
3回に分けて、「人間関係で辞めさせない」をテーマに書いてきました。
人間関係を良好な状態に保つには、一言で言えば・・・
「個」の課題を「チーム」の課題として捉える
これがスタートだと思います。
そして、最後のこの記事に書いた「面談」はとっても重要なのです。
できることなら、面と向かっての面談だけでなく、日常の中でさりげなく面談スキルを使ったコミュニケーションがとれるようになるのが理想です。
では、最後に・・・
ラグビーの用語で有名な言葉がありますね。
One for all,All for one
意味:一人はみんなのために みんなは一つの目的のために
間違って覚えている人多いかもですが、「みんなは一人のために」ではないそうです(^_^;)
組織というは『目的を達成を目指す集団』なんです。
介護現場はあれもこれも許されてしまうような風潮がありますが、目的をしっかり共有したうえで面談をし、正すことが難しくても努力ができる集団にしていけばそれで良いと思います!
誰しも努力ならしてもらえますからね(^_^)