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看取りを意識して家族を巻き込む支援!たかが電話☎️

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どうも、YO-PRINCE です。

Twitterでツイートした『#介護にまつわる小さな引き出し』を解説していきたいと思います。

今回のツイートはこちらです。

さて、解説していきたいと思います。

我が子に電話したい親の気持ち

息子に電話してくれへんか?迎えにきてほしいんや!

特養に入所する利用者さんのそんな言葉に適当な嘘をつく私たち。

今息子さん仕事やで無理ですわ!

今息子さんに電話してみたけどつながらないですわ!

まぁそんな嘘で落ちつかれることもあるんですけど、結構落ちつかれるまで長引いたりするんですよね(^^;

こういうとき、「息子に電話したらええやん」って言う職員って意外と少ないんですよね。

認知症やからそんなことでいちいち電話してたら家族に迷惑かけるから??

介護現場にはそんな思考が多いんですけど、私はそこに違和感があって、、、

家族なんだから多少迷惑かかってええんちゃうの?

そんなふうに思ってました。

家で介護ができず、仕事でなかなか会いにも来れず…というのは仕方がないと思っています。

親子の関係が悪くて、電話で話すのも困るってケースもあると思います。

そういった家族関係はもちろん理解したうえで、たまに電話するぐらいダメなんかなって思うんです。

私たちの仕事はどちらかと言うと家族の思いに偏りがちなだけに、意識的にそのように考えるようにしています。

施設介護での家族の役割とは?

特養やグループホームに入居した後の家族の役割ってなんなんでしょう?

特養にいた頃、ある家族さんから『家族としては何をしたらよいのかわからないので、やれることがあったら教えてほしい』との意見をいただいたことがあります。

協力的な家族であっても、施設に入所した後、何をしたらよいのかわからなかったりするのです。

たまに電話で話す機会を作るだけで親の安心につながるのなら、家族もそのぐらいの協力してくれると思うんですよね。

家族が介護に参加できる機会を作るって大切だと思うんです。

最期かもしれない時間が施設に任せきりになるのも寂しいと思いませんか?

家族の役割つくっておかなきゃ。。。

利用者の不穏時に家族が活躍!

認知症であろうがなかろうがですが、利用者さんが不穏な状態になられたときに一番効果があるのは家族の力であることは実は多いです。

家族には勝てない。

私たちがどれだけ専門的なスキルを使ったとしても、家族の力には勝てないことがあるんです。

私が家族によく伝える言葉です。

これは本当のことだから説得力があります。

そんな話をあらかじめ家族と話しておいたうえで、どうしようもないときに家族に電話するのです。

たいがい落ちついてもらえます( ・`д・´)

・・・ところが、そんなことばかりではないのが介護の難しさなのです(^^;

QODを意識してエピソードを作る!最期を見据えた家族支援

これは実際に私がした支援です。

ある利用者さんは不穏になられると息子さんのことを呼び、息子に電話してほしいと願う。

職員でなんとかしようとはするも、早い段階で息子さんへの電話をする決断をする。

その方は電話をすると落ちつかれることもあれば、平行線なこともありました。

でも、それでいいんです。

息子さんとほとんど疎遠の利用者さんが、唯一話せるのが不穏なときだったので、それは貴重な時間。

このエピソードは、その利用者さんが最期を迎えられたときに素敵なエピソードになる。

そう信じて、そのときの光景だけ見れば無駄とも思えるやりとりに意味を見出だし、家族に嫌がられながらも時々電話をしてみたのです。

もちろん、息子さんに負担になりすぎないように頻度や電話する時間など小さな配慮はしていました。

そんな日々を繰り返し、やがて寝たきりになられ・・・

いよいよその利用者さんが最期を迎えられたとき、私はこれまでの電話のエピソードを家族に伝えるんです。

元気なころは何度も電話させてもらってありがとうございました。
本当に助けられましたし、◯◯さんもたびたび安心されていました。

施設に入所中に家族とのエピソードってただでさえなかなかないですから、どんなことでもいいからちゃんと作っておくと、それを聞いた家族は思わず笑みがこぼれるのです。

家族が少しでも親の介護に参加できたと思ってもらえたら、私のした支援は大成功です!

今だけを見ない支援。

最期のときを見据えた支援。

QOD(Quality Of Death:死の質)という言葉がありますが、まさにQODを意識した支援です。

まとめ

家族の関係は本当にさまざまです。

なかなか面会に来られない家族を前に『家族やったら普通…』みたいなことを簡単に言う職員さんがいますが、それ相応の歴史が家族にはあったりします。

歴史があるから仕方ない…

私はそうは言いません。

家族関係がよりよくなる支援がないかを常に考えます。

もちろん、それぞれがあまり手をかけずしてできる方法を。

なかなか成果が見えなくとも、私たちの努力が最期に身を結ぶこともあります。

息子さんが鼻で笑うような、そんなしぐさから何かを感じ取ったりするんです。

息子さんがどう思われてたかはわかりませんが、少なくとも嫌々であっても施設入所中に介護に参加してもらえたことは確かな事で、それは支援者としてはとても大きな意味があります!

利用者さんと家族をつなぎあわせる。

生きているうちにそれができないことも多くあります。

せめて最期に家族に『よかった』と感じてもらえるような支援ができたら、利用者さんもきっと天国で喜ばれてるだろうと・・・。

そんなことを日々考えながら介護の仕事してると、やっぱり介護は面白いなって思います。

以上、ええ話でした(T_T)

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