どうも、YO-PRINCEです。
今日はこちらの記事の解説をします↓
Aさんはいつもの席を当たり前のように使う
— ヨウ-P@介護福祉士×ブログ漫才師 (@s_y_prince) 2019年9月28日
Bさんはどこでも座ってくれる
平等じゃないと言ってAさんにも我慢させようと思っても仕方がない
どの社会も結局そんな人間関係がある
学校🏫も会社🏢も…誰かが我慢する
そんなもんだと割りきるぐらいがちょうどいい😌#介護にまつわる小さな引き出し
自己中心的な利用者さんってどこの施設にもおられると思います。
そうした利用者さんの対応に振り回されるのです!
・・・というより、そうした利用者さんの対応に疑問を抱く職員の意見に頭を悩ますことになるのです(ToT)
正直言ってどうにもならないことが多く、もっと言えばどうにかしようとすることで違う問題が生じることの方が多いのが現実です。
利用者さんが過ごされる施設という場所を一つの「社会」と捉えて、自己中心的な利用者さんの対応について私なりの考えをまとめました。
自己中心的な利用者さんに我慢してもらうことで起こること
介護施設という場所は、少ないところでは10人以下、多いところでは50人~100人ほどの人数が同じフロアで過ごされています。
自己中心的な利用者さんってそれほどいないのでは?と思われる方もいるかもしれませんが、小規模な施設でもそんな方がおられる可能性ってかなりの高い確率だと思います(^_^;)
年を重ねると個性が際立つ傾向がありますし、どうしても生活を制限されてしまう日々からわがままになるのもやむを得ないんでしょうね(^_^;)
とはいえ、そんな自己中心的な利用者さんのために他の利用者さんの生活が制限されるとしたらどうでしょう?
Aさんばかり優遇されて、他の利用者さんがかわいそうです!
・・・そうなりますよね?
そうなると、自己中心的な利用者さんのわがままを制限していくしか方法がないわけです。
いつもAさんが一番いい席を使っていて、他の人が使えません!
Aさんに席を替わってもらいましょう!
なんで、わしが動かなあかんのや!誰も使ってへんやないか!
なんでAさんがいつも一番風呂なんですか?たまには他の人を一番にしてあげたいです!
じゃあ、今度2番にしてみよか!
今日は遅いやないか!もうお風呂入らへんわ!
職員の思いをもとに、自己中心的な利用者さんに我慢してもらうわけですが、その後、職員はこれまでになかった違うストレスに襲われることになるのです・・・。
「社会」は不平等なものと割り切る
実際に自己中心的な利用者さんに我慢してもらおうとしても、その利用者さんのストレスが増し、そのことで周囲のストレスが増し、どうもならないことが多々あります。
Aさんなんですけど、Aさんばかり特別扱いするのおかしいですよ!
そう言われても無理やって!どうせーと言うねん( `д´)
Aさん以外の利用者さんを守ろうとする職員の思い。。。
そう言われてもどうにもならないという職員の思い。。。
こんなことで職員同士がやり合うのももったいない( ・`д・´)
・・・そんなことが介護現場ではよく起こります。
こうしたときの答えは一つ!
「社会」は不平等なものと割り切る!ということです。
ここでの「社会」とは、利用者さん同士の集団のなかで作られた「社会」のことです。
学校や会社という「社会」は不平等
いったん世間の「社会」に目を向けてみましょう!
よくよく考えると、「社会」はいつも不平等です。
今も昔も不平等です。
平等を目指そうと思っても真の平等はありえないと思います。
学校に目を移すと、活発な子、大人しい子、何かに長けた子・・・扱いはどうしても不平等です。
今や「個性」の時代と言われているので、不平等であることは必然とも言えます。
じゃあ昔が平等であったかと言うと、変わらず不平等でした。
「昔よりイジメがひどくなった」みたいなことは言われたりしますが、おじいちゃんおばあちゃんの子どもの頃の話を聞くと、今よりひどいイジメの話をよく聞きます(--;)
イジメる人は悪い!イジメられる方にも問題がある!
そうした議論は今もなお繰り返されていますが、変わることがありません・・・。
会社に目を向けても一緒ですよね・・・。
何なら学校より会社のほうかひどい・・・。
「イジメ」はいけないと言っている大人が「イジメ」をしているのが現実です。
こうした「社会」のあり様は仕方ないのです!
そんなこと言うてもたらあかんでしょ!
・・・そのとおりですね(^_^;)
ただ、いったんはそれが「社会」の現実というものだと割り切ることは大切だと思っています。
そのどうしようもない「社会」をすぐに変えることは無理だからです。
割り切ることで現実をしっかりと見つめなおすということが何より一番大切です。
そうしておかないと、いけないことにだけ目を向けてしまい、正義感から必要以上に平等を目指してしまったりしてしまいますから・・・。
介護施設の利用者さん同士の「社会」を分析してみよう!
世間に目を向けると、どの「社会」も不平等であることが見えてきたと思います。
変えなければいけない不平等な「社会」はすぐには変え難いことも見えてきました。
正義感で変えようとして、極端に平等を目指してしまうのも怖いことです。
だとすると、すぐに介護施設のなかの「社会」を変えるなんて到底無理です。
まずはこれが現実と受け止めて分析しましょう!
そして、こう問いかけてみてください!
その不平等は、本当にどうにかしないといけない不平等なのでしょうか?
いつも同じ席に座り、一番風呂を好むAさんを例にとって考えてみます。
Aさんが違う席に移って、その席を使いたい利用者さんがいるのだろうか?その席に違う利用者さんが来てうまくいくのだろうか?
Aさん以外の利用者さんが一番風呂になってその方がどれほど喜ばれるのだろう?結局Aさんの機嫌を損ねさせるだけにならないか?
不平等さを解決してみて得られた成果がどれほどのものかと想像してみると、以前の方がよかったな…なんてことが実はよく起こります。
お年寄りは頑固なイメージがありますが、実はお年寄りのほうが私たちより適応力が高かったりするものです。
多くの利用者さんが私たちならやりたくないようなレクを意外と楽しまれますよね?
多くの利用者さんが異性の介助でもお風呂に入ってくれますよね?
不思議でなりません(-_-;)
利用者さんの「社会」は意外と「割り切り」で成り立っていることが多いです。
もちろん特別扱いされている他の利用者さんへの不満を言われる方もおられますが、「言いたいだけ」のことも多いので、すべてを真に受ける必要がないことも多いものです。
すべてを私たちの感覚で考えると、利用者さんの「社会」に必要以上に介入してしまい、取り越し苦労なんてことがあります。
実は今のままでよかった…ってことが多いのが利用者さんの「社会」だと思っておいてよいと思います。
小さな「特別扱い」で少しずつ「社会」を変えることは可能!
じゃあ、利用者さん同士の「社会」は現状維持でいいのか??
そうとは言っていません!!
今の状況を一変するという方法ではなく、別の切り口から「社会」を変えることは可能だと思っています。
例を増やすのは面倒なので、いつも同じ席に座り一番風呂を好むAさんに登場してもらいます(^_^;)
もしAさんの席が特別な席だとしたら、もう一つ別の特別な席を作ってしまうのはどうでしょうか?
日当たりの良い席、テレビの良く見える席、トイレが近い席・・・。
付加価値をつければいくらでも特別な席ができるはずです。
そして、それを利用者さんに説明しましょう!
この席一番トイレに近いんで得ですよ!
・・・てな感じです!
お風呂も考え方は一緒ですね!
後の風呂のほうがゆっくり入れますよ!
Aさんのいない間においしいジュース出しますよ!
Aさんの一番風呂以外の選択肢に付加価値を作ってしまうのです!
そんなふうにしていくと「社会」は変わります。
1人ひとりを違う切り口から特別扱いできる方法は意外と身近にあるものです!
まとめ
どの介護施設にもおられるであろう自己中心的な利用者さん。
その利用者さんが特別扱いになっているような「社会」。
その「社会」は意外と自然で、許されうる範囲内のことかもしれません。
学校や会社でも起こりうる一般的にも許される程度の「社会」なのであれば、いったんは介入は不要かもしれません。
まずは、「社会」なんてそんなもの!ぐらいの気持ちで割り切って捉えてみましょう!
そう捉えてみるだけで、支援の仕方が変わってくることがありますし、その「社会」の見え方も変わってくることがあります。
そうすれば、私たちのストレス軽減にもつながります。
それだけでも成果が大きいはずです!
そのうえで、もし可能であれば、他の利用者さんにも「特別扱い」出来ることがないかを考えてみましょう!
介護は「個別ケア」の時代です。
「個別ケア」というのは「特別扱い」と捉えることができます。
「特別扱い」は意外と日常の小さなところに潜んでいることがあるので、ぜひぜひ考えてみましょう!
私たちだって小さな配慮が嬉しいことってあるじゃないですか!!
小さなことでいいんです!
すぐに「社会」を変えることなどできませんが、少しずつなら変えることができます!
利用者さんの生活も!
職場の環境も!
おそらくどんな「社会」も変えられるかもしれません!
というわけで、職場環境を変えたい場合はこちらの記事をご覧になってください↓