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ーおすすめ記事その1ー

 

【在宅介護】デイサービスやショートステイでの看取りは可能か?

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どうも、ヨウ-P(@s_y_prince)ことYO-PRINCEです!
いろんな切り口からカイゴのヒントをお届けしています!

今回の記事は、デイサービスやショートステイでの看取りについて書いていきたいと思います。

在宅での看取りが近年注目されていますが、在宅サービス事業所としては看取り期の利用者の受け入れについては慎重になることが多いと思います。

私の施設においても例外ではありませんでした。

今回の記事を書くにあたって、デイサービスやショートステイでの看取りについて、私が以前特養で体験してきた看取り介護の取り組みと比較しながら考えてみました。

まずは今回の記事に先立って、特養の看取り介護について記事を書きました。

まずは、こちらの記事を読んでいただいうえで、今回の記事を読んでいただければより分かりやすく読んでいただけると思います。

結論から言いますと、デイサービスやショートステイでの看取りは令和2年1月現在の現状においてはかなり難しいと捉えるべきであり、やるやらないより先に仕組み作りが可能かどうかを考えるところから始めるべきというのが今の私の考えです。

在宅での看取りは家族の意向が反映されやすい!

え?
Aさんって看取り希望なん?
ショートステイ中になんかあったらどうするん??

Bさん、何があっても救急搬送しないって?
それって看取りってこと?
デイサービス利用中はどうなん??

平成18年、特養等で「看取り介護加算」が創設されて以降、在宅においても「看取り」を希望されるケースが増え、デイサービスやショートステイにおいてもこんなやりとりがちらほらと見られるようになっていました。

「看取り」という言葉が当たり前になっていくなかで、在宅での「看取り」を簡単に考えてしまっているケースに時々出会うことがあるんです

もう高齢で何があっても仕方がない。
自然に最期を迎えてほしい。

家族のこうした意向は極めて自然な考え方なわけですが、時として極端なケースがあります。

家族が「看取り」を希望しているというだけで、治療・回復の可能性があるにも関わらず簡単に「看取り」の話が進んでしまうケースです。

家族に言われるがままにケアマネジャーが動いてしまう「家族の言いなりプラン」の典型と言えるかもしれません。

とは言うものの、看取り期においては、利用者本人の意思の表出が難しいことも多く、また、「看取り」を望む家族自身が「看取り」の介護に当たるので、家族の言われるままになるのは自然なことなんですよね。

これが施設だと、日々介護しているのは施設の介護士さんなので、家族はこう言われることが多いです。

介護されている皆さんにお任せします。

日々の介護を知らないがゆえに、内心いろいろな思いがあっても言えないこともあり、「お任せ」という意向になってしまうのだと思います。

そういう意味では、施設のケアマネジャーのほうが専門的視点で提案しながらケアプランを作りやすいかもしれませんね。

在宅において家族の言いなりで看取りが進んでいるケースでは、家族はこう言われます。

何があっても何も言わないので、これまでどおりサービスを使いたいです。

そして、ケアマネジャーはこの家族の言葉を鵜呑みにし、ケアマネジャーからはこんな言葉をいただくわけです…。

何かあっても救急搬送しないでくださいと言われているんで、これまでどおりでお願いします。

ケアマネジャーのなかには、デイサービスやショートステイの事情を知らない方も多いので、簡単にデイサービスやショートステイに看取りケースの利用継続の話が舞い込んでくるんだと思います。

そんなケースばかりではないと思うものの、こういったケースに出会うと在宅の「看取り」ってそんな簡単に進められるものなのか…と疑問に思ってしまいますよね…。

在宅看取りは関わる全ての人たちの「できる範囲」で成り立っている!

もちろん、在宅での看取りはそんな簡単なことではありません…(^_^;)

呼吸はあるけどもレベル低下しているときは救急搬送すべきか?

「看取り」を希望されていた本人が、しんどくなったときに「救急搬送」を希望されたらどうするのか?

明らかに苦しそうにされているときにはどうすべきなのか?

想定される様々な状況に対してどのように対応していくかは、施設での看取りと同じ悩み、難しさがあります。

このようなとき、「医師が回復の見込みがないと判断し看取り介護になっているのだから医療につなげる必要はない…」と言い切れるのでしょうか?

施設でも在宅でも、「看取り介護」では悩む場面がたくさんあります。

「看取り介護」は、介護していくなかで揺れ動く利用者および家族の思いに寄り添い柔軟に対応すべきものです。

途中で延命を希望することになってもかまわないわけで、そんな利用者・家族の心の揺れ動きを表出しやすい環境にしてあげることが必要なわけです。

ところが、前述の在宅での看取りケースのように家族の思いが全く揺れ動かないこともあります。

家族が「何があってもかまいません」と強い意思で言われたら、「看取り介護」は家族の責任のもとで家族の意向どおりに進んでいくことがあるわけです。

「絶対的看取り介護」とでも言いましょうか…(^_^;)

施設の場合だと、家族が絶対に看取りと望んでも介護する施設側の限界もあるので、すべてを家族の希望通りとはしにくいことがあります。

家族が「何があってもかまわない」からと言っても施設側が全てを受け入れられないことがあるわけです。

もちろん、「看取り介護」は利用者および家族の意思の尊重のもとで行われるものなので、「絶対看取り」と言われたら叶えてあげたいところなんですけどね…。

一方、在宅介護の場合は介護するのも家族なわけですから、家族の責任のもとで「絶対的看取り介護」はしやすいとは思います。

それでも、在宅介護には「看取り介護」を支えるチームがあるわけで、そこに関わる事業所それぞれのできる限界もあるので、家族が希望されるとおりにできないことが起こりえます。

それに、在宅介護では、利用者毎に異なる主治医への看取りの協力が必要であったり、サービスも利用者毎に異なる事業所への調整が必要なので、看取り介護を始めるにあたっては施設以上に手間がかかります。

こうした手間の多さを考えると、在宅のケアマネジャーが家族の意向どおりに事業所に求めたい気持ちも理解できますよね(^_^;)

とにもかくにも、施設であれ在宅であれ、「看取り介護」は利用者および家族を含むチームで行われるわけで、それぞれの対応の限界もあり簡単に方針を決められるものではないわけです。

さて、ここから本題に移ります。

在宅での看取り介護を進めていく上で、家族の介護負担軽減等を考慮してデイサービスやショートステイを利用されることがあるわけですが、前述のとおり各事業所では対応に困る状況が生まれてくるわけです。

例えばこんなときどうされますか?

サービス利用中に何かあったときに「看取り介護」であれば救急搬送してはいけないのでしょうか??

法を守り法に守られ行うべき看取り介護

「看取り介護」は、医師が回復の見込みがないと判断していることから医療につなげる必要がないということになるわけですが、それでも救急搬送した場合はどうなるんでしょう??

看取りなんですよね?
なんで救急搬送されたんですか??

病院に搬送されてもそんな言葉が返ってくることがあります。

こうしたことが起こらないように自治体によってはすでに条件を定めて搬送を中止している例もあるようです。

最近では、令和元年12月16日に東京消防庁が「終末期で延命を望まない患者に医師の指示等があれば救急隊による心肺蘇生や搬送を行わない」とした新しい運用を始めたことが記憶に新しいところです。

この運用においては、かかりつけ医に患者の意思を確認できることや、本人が家族との話し合いで蘇生を行わないことを決めていることといった一定の条件がそろっていることが必要となっています。

こういった法整備は、今後在宅での看取りを進めていくうえでは欠かせないと思います。

心肺蘇生をするか否か、救急搬送をするか否かという「死」の選択につながる行為は、大きな責任が伴うため、その選択行為が守られるための法整備がないと難しいわけです。

家族だって判断に迷いますし、救急隊だけで判断するなんてできないですからね…。

日本では全国的に「蘇生の可能性があるなら心肺蘇生すべき」というルールで長く運用がなされてきたこともあり、何もしなかった場合に「助けようとしなかった」と捉えられてしまう可能性もあるわけです…。

実際、救急隊でも介護をしている立場の私たちでも、保護する責任がある人が蘇生の可能性がある場合に何もしなかったら「保護責任者遺棄致死罪」が成立する場合もあるようです。

そんな責任負いたくないですよね…。

そう考えていくと、「看取り」に関しての日本の法整備はまだまだで、私たちは法に守られていないことはしないほうがいいということになります。

これは介護の仕事に限らないことですが、私たちは法を守って仕事をすべきであると同時に、法に守られて仕事をすべきだと思います。

施設での看取り介護は介護保険制度で守られているので、制度に基づいて施設内で仕組み作りをしていけば職員は法に守られて介護に当たることができるということになります。

冒頭で紹介した記事でも触れているとおり、以下の施設では介護保険制度上で「看取り介護」が認められています(医師が常駐している介護老人保健施設と介護療養型医療施設は「ターミナルケア」になります)。

・介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)

・認知症対応型共同生活介護(グループホーム)

・特定施設入居者生活介護

では、在宅での看取り介護はどうでしょうか?

在宅で看取りをする場合は、介護する家族がいれば家族の判断による対応で多くは問題ないと思います。

まれに他の親族から「なんで搬送しなかったんだ!」と言われてしまうようなことがあると思うので家族間での話し合いを十分にしておく必要はあると思いますが…。

残る問題は、独居の場合やデイサービスやショートステイを利用する場合ですね…。

独居の場合は、訪問系のサービスが訪問に行ったときや、デイサービスやショートステイで迎えに行ったときに、意識レベルが低下した状態や心肺停止状態で発見されることがあります。

そのときにどういった対応をすべきかについては十分な協議が必要かと思いますが、訪問看護事業所やかかりつけ医と連絡が取れる体制があれば責任が問われるような問題は起こりにくいと思います。

問題はやはりデイサービスやショートステイの利用中の看取りなんです。

看取りの場所が、「家」でない場合ですね…。

デイサービスやショートステイでも看取りをするのか??

在宅で「看取り介護」を始めることとなったとき、デイサービスやショートステイを利用するということはサービス利用中にも看取りをするということになってしまうのでしょうか?

デイサービスやショートステイでの看取りについては、いろんな疑問が生じることと思います。

医師はサービス事業所に来てくれる?

医師はサービス事業所に来てくれるんですか?

これまでの経験上の話をすると、医師の考えとして二通りありました。

  • サービス事業所には行けない。
  • サービス事業所の方針もあると思うので事業所に問題がなければ行く。

要するに、医師もサービス利用中の看取りについては判断が難しいところと考えておられるようです。

サービス事業所がどういった方針を持つかにかかっていることになります。

看取る場所は適切なのか?

静養室で最期を迎えてもらうんですか?
周りに他の利用者もおられますが…。

ショートステイなら部屋があるのでまだいいと思うんですが、デイサービスでは静養室を使うぐらいです。

それに寝る場所があるからと言って不特定多数の利用者が寝るベッドで「看取り」をして倫理上の問題はどうなのか…という意見もあるかと思います。

看取り介護は、看取りをする環境も含めてチームのなかで考え整えていくべきものです。

デイサービスやショートステイが、看取りをする環境として適切かどうか…考えるべき視点です。

看取り介護の職員教育は?

職員の看取り介護への理解はあるのか?

冒頭で紹介した特養の看取り介護の記事でも書いていますが、看取り介護をするうえでは職員教育はもっとも重要だと考えています。

特養で看取り介護に取り組んだ時は、看取り介護指針を作成し、それを職員に説明し理解を求めます。

さらに看取りの事例を通してチーム内で協議を繰り返し学びを深めていくことをするわけですが、それが一番職員教育としては有効でした。

デイサービスやショートステイにおいては、そうした学びをしていくことはかなり困難なことです。

看取り介護についての職員教育が十分に確保できないなかで看取りをするということはちょっと無責任ではないか…と思えます。

法的に問題はあるか?

法的には問題ないんでしょうか?

一度保険者に確認したことがあるのですが、返答としては「デイサービスやショートステイは本来看取りをする事業所ではない」でした。

デイサービスやショートステイは、介護保険制度上は「看取り」をする事業ではないですよね。

特養等では、介護保険制度上看取り介護を行う事業として位置づけられていて、看取り介護加算も創設されています。

介護保険制度のもとで体制や仕組みを整えて看取り介護を行うので、職員は介護保険制度に守られていることになります。

ところが、デイサービスやショートステイで看取りをする場合は、法的に守られることのないなかで看取り介護を行うことになります

他人が看取りを行うということは、特養等と同じで、看取り介護指針を作成し説明するところから始める等の慎重な手続きがが必要と考えるべきだというのが私の考えです。

とはいえ、デイサービスやショートステイで特養等での看取り介護同様の体制や仕組みを整えたとしても、法的根拠は全くないので、施設としては一定のリスクを背負うことになってしまいます

在宅で看取りをしたい利用者および家族の意向は尊重したいところですが、デイサービスやショートステイでの看取りはすべきではないというのが私の持論です。

だとすると、在宅で看取りを希望されている場合は、デイサービスやショートステイを利用できないことになるのでしょうか?

在宅看取りケースでデイサービス・ショートステイを利用する場合の注意点

私は、看取りケースについては条件付きでデイサービスやショートステイは利用してもらっていいと思っています。

その条件は、緊急時については事業所の通常の緊急時対応をさせてもらうということです。

要するに、看取りとしての利用ではなく、あくまで通常の利用として利用いただくということです。

そのためには、利用者および家族の同意だけでなく、かかりつけ医含む在宅支援チームの同意のもとでデイサービスやショートステイを利用いただくこととなります。

なぜなら、デイサービスやショートステイを利用する以上100%の看取りとならないので、そのことをチーム内で明確にしておきたいからです。

ただ、それだけでは看取りをしたい利用者・家族の意向に対して事業所として冷たい感じがするので、少しでも看取りの意向を尊重する姿勢を見せられるように心がけています。

それは、サービス利用中に利用者に不調の兆しがあれば早めに家族に連絡を入れて、サービス利用を中止し家に帰ってもらうということです。

サービス利用という視点では一見冷たいようにも感じますが、在宅での看取りという視点で見ると利用者・家族への歩み寄りと捉えてもらうことができます。

実際、看取りの意向が強い利用者・家族であれば、そうした配慮に喜んでくださることがあります。

そうしてくれると助かります!
すぐに迎えに行くんで言ってください!

サービスは使いたいけど、できるだけ家で看取りたい気持ちに配慮する!

事業所として無理なことでも、その思いに少しでも近づける配慮はできますし、その配慮が利用者および家族に安心を与えることができるわけです。

ただ、それだけでは誤解が生じることもあるので必ず伝える言葉がこちらです↓

ただ、こちらの判断になるので、「このぐらいで…」と思われることもあるでしょうし、「もう少し早く連絡してほしかった…」と思われることはあるかもしれません。
その点だけご理解いただけたら…。

実際の対応事例でご家族に理解を得られた方法ですので、参考にしていただければと思います。

ちなみに、看取りケースでデイサービスやショートステイを利用される場合には利用者に一定の体力は必要になってくると思います。

私の基準としては、送迎による負担を一つの基準にしています。

しんどい思いをしてデイサービスやショートステイを利用してもらうのは利用者本人にとっては苦痛でしかないですからね…。

最後に、デイサービスやショートステイでの看取りケースの受け入れについて私の考えをまとめておきます↓

  1. 緊急時対応は事業所の通常の緊急時対応になることを説明し理解いただいたうえでサービス利用を継続してもらう。
  2. カンファレンス等で、在宅支援チーム内で「サービス利用中は救急搬送することがありうる」ことを共有する。
  3. サービス利用中に不調の兆しがある場合は早めに家族連絡し、利用中断し家族に迎えに来てもらうことで在宅看取りができるだけ可能となるように支援する。ただし、不調の兆しの判断は事業所の判断に委ねてもらうことについて利用者・家族に理解を求める。
  4. サービス利用を継続すべきかどうかの判断基準は、送迎による負担がどれだけあるかを基準とする。

まとめ

長くなりましたが、以上が令和2年1月現在の「デイサービスやショートステイで看取りをすべきかどうか」についての私の考えです。

現状においては、デイサービスやショートステイでの看取りは避けるべきと書きましたが、今後の法整備次第では私の考え方も変わっていくことと思います。

例えば、前述の東京消防庁の「看取り希望者の心肺蘇生・搬送を中止」の運用が全国的に広まってそれが現実的なものとなっていくとすれば、少し前進できるかもです。

そうなると、デイサービスやショートステイで救急搬送をしても、救急隊によって途中で搬送を中断してもらえる可能性もあるのかな…と思うからです。

まぁそんな都合のよい使い方はできないでしょうけど…(^_^;)

こういう適当な妄想から有効な方法が導き出されたらな…って思っています。

いずれにせよ、デイサービスやショートステイでの看取りについては、介護保険制度の改正等の法整備を待つことが賢明かと思います。

今後、在宅での看取りは増えていくでしょうし、デイサービスやショートステイを利用したい看取りケースも増えていくことと思うので、真剣に考えていかなければいけない課題ですね…。

今回の記事にはかなり消極的に書いていますが、私としては、そういった看取りの希望があった場合には端から無理と言うのではなくて、ケース毎に対応が可能かどうかを考えていきたいと思っています。

それはほぼ無理と分かっていても考えたいと思っています。

そのスタンスはこれまでもこれからも変わりません。

それを繰り返すことで、もし有効な方法が見つかったら、またブログで記事にしていきたいと思います!

今回は相談員の視点で記事を書きました。

もしよければ、過去にこんな記事も書いているので参考にしてみてください↓

 

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