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差し替え介助は移乗じゃない!環境の工夫で安全な介助につなげる方法!

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どうも、ヨウ-P(@s_y_prince)ことYO-PRINCEです!
いろんな切り口からカイゴのヒントをお届けしています!

今回はこちらのツイートを解説します。

介護現場でよく行われるイスの差し替え介助

なぜ差し替え介助がいけないのか?

どういった介助をすべきなのか?

まとめておきたいと思います。

なぜ差し替え介助が行われるのか?

イスの差し替え介助というのは、手すり等を持って立ってもらっている間にイスを差し替える介助のことです。

どういうときに行うかと言うと、お風呂での車イスとシャワーキャリー等の差し替えや、食堂での車イスとイスの差し替えなどで行われます。

冒頭ツイートのとおりの感じですが、ちょっとオーバーにするとこんな感じです↓

◯◯さん!
立っててくださいね!

今車イスないんで、座ったらこけますよ!
あ~まだまだまだ~!
はい!座っていいですよ!

こんな感じで差し替え介助が行われています。

危ないときは概ね二人介助で行われていると思いますが、これが1人で行われていることもあるので恐ろしいです(-_-;)

なぜこんな危ない介助が行われるのでしょうか?

普通に移乗できる環境がないから

まず一つ目が「普通に移乗できる環境がないから」です。

普通の移乗というのは、移乗先が見える状態で行われるものですね。

分かりやすい場面が、ベッド⇔車イスや、トイレ⇔車イスです。

移乗は、だいたい90度から180度以内の角度で行われることが多いと思いますが、楽に移乗しようと思えば、当然のことながらなるべくその角度は狭いほうがいいということになります。

では、ここで言う普通の移乗ができないお風呂と食堂を見てみたいと思います。

まず、車イスとシャワーキャリーへの移乗で言えば、車イスとシャワーキャリーを約90度の位置に置いて移乗するわけですが、前に持つところががなかったり、それを行うための空間がなかったりするんです。

次に食堂を見てみると、横に他の利用者さんがおられると、横に車イスとイスを並べて移乗する空間が作れないわけです。

本当は、机を車イス・イスで三角形を作って移乗したいわけなんですけど、他の人がいればそんな空間作れないんです。

そういう場面では、確かに差し替え介助しか方法がないですよね…。

短い時間で済むから

差し替え介助が行われるもう一つの理由は、「時間」です。

仮に普通に移乗できる環境があったとしても、移乗できる環境を作るのにひと手間、利用者さんにゆっくりと移乗してもらうのにひと手間必要になります。

それなら、利用者さんに立っててもらってイスを差し替えてしまった方が早いですよね。

時間に追われる介護現場では、少しの時間も無駄にできないという意識が生まれ、短い時間で済む方法が選ばれてしまうんです。

このようにして、時間と空間に余裕がないことから、普通の移乗という選択肢のないままに差し替え介助が行われてしまうわけです。

なぜ差し替え介助はいけないのか?

では、なぜ差し替え介助がいけないのでしょうか?

想像してみてください…。

自分が見えない真後ろで、座っていたイスをいったん外し、まだ自分が見ていない真後ろに来たイスに座れと言われて座る怖さ…。

座るイスを確認したくなりますよね?

でも、差し替え介助をされている利用者さんはそんな確認はできない方が多いです。

いや、ちょっと待ってください!
利用者さん、別に怖がられませんよ~!

確かに怖がられない利用者さんも多いです…。

怖がられないからやっていいということなんでしょうか?

今からされることを分からずして立って、座れと言われるから座られているという、ただただ指示に従って動かれている利用者さんがどれだけ多いことか…。

怖さを感じる余地さえ与えられていないのかもしれません。

最初は怖がっておられた方が、繰り返すうちに慣れていかれることだってあります。

こんなことに利用者さんを慣れさせてしまったら何が起こるというんでしょうか?

利用者さんは介助を待ってしまう身体になってしまうことがあるんです。

こんなことがありました。

私が異動になった部署で、ある利用者さんに車イスからイスに普通の移乗をしようとしたところ、その方は私の準備を待たずに、すっと車イスから立たれ、立ったままじっとしておられるんです。

差し替えてもらうことが当たり前になってるんです。

その方は、普通の移乗に変えていくうちに動作が変わっていかれました。

たかが移乗かもしれませんが、考えずに介助を待ってしまうような身体にしてしまうことは認知機能の低下にもつながりかねません。

動作だけではなく、考えることをも奪ってしまう差し替え介助は本当はやってはいけないことなんです。

他にもあります。

それは、とにかく危ないということ。

二人介助でしていれば安全は保たれるかと思いますが、職員1人で立っている利用者を支え、車イスやイスを片方の手で動かすような介助をしている時に膝折れやふらつきがあったらどうなることでしょう・・・。

転倒のリスクはかなり高いです…。

では、差し替え介助がなぜいけないかをいったんまとめてきます↓

  1. 身体の動きを止める
  2. 脳の動きを止める
  3. 怖い
  4. 危ない

これは止めなければいけませんね…(-_-;)

差し替え介助をなくしていくために・・・

これで「差し替え介助」がいけないことが分かってもらえたと思います。

差し替え介助をした職員がこんなことを言ったりします

◯◯さん、イスに移乗してもらいました!

差し替え介助は「移乗」ではありません(-_-;)

ただ「イスを入れ替えただけ」です…。

では、そんな「差し替え介助」をなくしていくためにはどうしたらいいでしょうか?

差し替え介助のデメリットを知る

まずは、差し替え介助がなぜいけないのかをこの記事を読んで知ることです。

読んでいただいたとおり、ろくなことがありません(-_-;)

食席を工夫する

差し替え介助が行われる一つの場面が食堂です。

車イスは安全に移動するための道具なので、座面の前方から後方にかけて傾斜があり下がっている構造になっていたり、折りたためるようになっていることから座面にたわみがあるので、座位としては不安定になりやすく食事を摂る姿勢としては不適切だと言われています。

なので、イスに移乗するわけですが、隣に誰かがいると移乗できなかったりします。

ここは、思い切って移乗できる環境のある食席を確保しましょう!

食席と言うのは、人間関係で決められたりすることが多いのですが、食事のときだけでも食事を摂る姿勢と移乗できる環境にこだわってみても良いかと思います。

できればテーブルの端がいいと思います。

下手くそな絵でですがこんな感じです↓

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比較的移乗する空間が作りやすいです。

4人掛けのテーブルならどこに座っても端なので移乗空間は確保しやすいですね。

アクアムーブを利用する

次に車イスとシャワーキャリーへの移乗を考えてみます。

浴室や脱衣室に手すりを持って移乗できる場所があれば問題ないのですが、そんな環境がない場合にはベッドからの移乗の時点でシャワーキャリーを使うという方法があります。

ベッドからの移乗でなくてもかまいません。

入浴前にトイレに行かれて排泄後にシャワーキャリーに移乗するのもいいと思います。

シャワーキャリーは、ぜひともパナソニックのアクアムーブをお使いください!

個浴での入浴であればアクアムーブで即決です!

こちらのサイトでぜひご確認ください↓

sumai.panasonic.jp

このアクアムーブは『可動式入浴台』なんです。

ブレーキをかけたときに4隅の脚が降りてキャスターが浮く構造になっており、ブレーキをかける入浴台の安定感があるので、移乗するときの安全性が高まります。

通常のシャワーキャリーにはないびくともしないような安定感があり、車イス⇔アクアムーブの移乗はかなり安全です。

アクアムーブを使って移乗しやすい環境で移乗を済ませておけば差し替え介助などする必要がなくなります!

私の施設では実際にアクアムーブを導入して使っています。

安全性、使いやすさともに、かなりオススメです!

100%なくならなくてもいい!

こんなふうにしていけば、食事場面でも入浴場面でも工夫一つで「差し替え介助」をしなくても済むことがあります!

とはいえ、現実は厳しいものです…。

施設によっては、様々な条件の違いによりこれらの方法も難しいところがあるかもしれません。

人間関係の難しさにより、最初の「差し替え介助」のデメリットの共有さえ難しい施設もあることと思います。

なので、100%「差し替え介助」がなくならなくともいいと思います。

ただ、良くない介助方法であることだけはどうにかチーム内で共有したいですね。

こちらの記事を読んで、まずは「良くない介助方法」であることをチーム内で共有することにチャレンジしてみてください↓

まとめ

「差し替え介助」は、介護現場が一生懸命介護するなかで生まれたものです。

なんとかお風呂に入ってもらおうとした結果であり、なんとか良い姿勢で食事をしてもらおうとした結果です。

「差し替え介助」はダメと書いてきたものの、そうした背景は知っておくべきです。

できる方法で何とかしてきた時代があって、介護も知識や技術が向上してきたことで間違っていた介護を正せるようになったのです。

とはいえ、どんなダメな介助方法もなかなかゼロにはできません。

正確に言えば、施設の環境によってまだまだゼロにしきれない施設もあるということです。

それでも悪い介助方法はなくそうと動いてみましょう。

まずは「やってはいけない」と決めてしまって動いてみることは大事なことです。

きっと何か「いいこと」が見えてきます。

「工夫」が見えてきます!

「工夫」が広がるような介護を目指せば、おのずと「いい介護」がついてくると思います!

 

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