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『カイゴのヒントをお届けします!』

ーおすすめ記事その1ー

 

認知症の作話について映画「ユージュアル・サスペクツ」から学んでみた!

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どうも、サスペンス映画好きのヨウPです。

認知症ケアは謎解きです。

度重なる暴力、暴言、徘徊・・・。

これらはBPSD(認知症の行動心理症状)と言われていて、認知症になったら必ず現れる症状ではありません。

環境の影響を受けて現れる症状と言われています。

環境とは物的環境だけでなく人的環境も含まれます。

人の行動や言葉、表情などなど。

どこかにBPSDの原因が隠れています。

そして、その原因を取り除くことができれば、BPSDをなくすことができるかもしれません。

その作業は「謎解き」です!

必要なのは「推理力」です!

今日は、そんな認知症ケアに必要な「推理力」を高める映画をご紹介します。

「ユージュアルサスペクツ」です。

この映画を構成している「◯◯」から認知症の「作話」につなげて書いていきたいと思います。

「介護×ユージュアルサスペクツ」でお送りします!

※最初の見出し以外は「ネタバレ注意」で読み進んでください!

ユージュアルサスペクツ


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1995年の作品で、名優ケヴィン・スペイシーがアカデミー賞で助演男優賞を受賞した作品です。

これはサスペンス映画好きの方なら一度は観ている作品です!

二度観るべき作品です!

「ユージュアルサスペクツ」とは、容疑者として名前があがる人物のこと。

この物語でのユージュアルサスペクツは5人。

その中の1人、ケヴィン・スペイシー演じるキントへの尋問で物語は進んでいきます。

描かれているのはほとんどがキントの語りとその回想シーンだけなんです。

観る者が引き込まれるのは回想シーンなわけですが、この物語のヒントは実はキントの「語り」のシーン、つまりケヴィン・スペイシーの名演技にあるのです!

ラストで衝撃を受けたら、もう一度観たくなると思います!

そして、一度目とはまた違う感覚で観ることができ、「うわぁ~、ほんまや~」って言ってしまうと思います。

キントの見事な◯◯【ネタバレ注意!】

さて、ここからは【ネタバレ注意】の内容で書いていきますので、この映画をまだ観ていなくて観ようと思っている方は読まないようにしてください!

めちゃくちゃ面白い映画なので、このぐらいの情報で観たほうが絶対面白いです!

読んでしまおうかどうするかを悩んでいるそこのあなた!

決まりましたか?

…では、話を進めていきたいと思います!

この映画の事件の答えは、キントの「語り」のシーンにしかありません。

その他のキントの回想シーンは、最後の最後で闇の中へと葬りさられてしまいます。

この映画のラストで、キントの尋問を終えた捜査官は、キントの証言をもとに推理を終え、安堵の表情で尋問が行われた部屋を見渡します。

すると、そこにはキントの証言に使われた固有名詞の数々がちりばめられていたのです。

壁に貼られた貼り紙だけでなく、捜査官自身が持っていたマグカップの裏に印刷されていた固有名詞も使われていたのです…!

キントの証言は、もうどこまでが真実か分かりません!

そう!キントの証言は「◯◯」の可能性が高いということなのです!

◯◯に何が入るか分かりましたか?

キントの「◯◯」と認知症の「作話」

では、介護につなげて考えていきたいと思います。

ここからも「ユージュアルサスペクツ」のネタバレになってしまうので、読みたくない方は読み進めないようにお願いします。

この映画は、キントの「◯◯」で構成されています。

このキントの「◯◯」を認知症ケアにつなげて書いていこうとしているわけですが、認知症の場合は、「作話」としています。

さて、「◯◯」には何を入れましょう?

答えは・・・
「うそ」です。

「うそ」と「作話」ってどう違うんでしょう??

では、ここで「作話」とは何かを見ておきましょう!

作話(さくわ)は、記憶障害の一種である。過去の出来事・事情・現在の状況についての誤った記憶に基づく発言や行動が認められる点が特徴的である。作話は、「正直な嘘」と呼ぶべきものであり、通常は本人は騙すつもりは全く無く、自分の情報が誤りであるとは気がついていないので、この点で嘘とは区別される。

※引用元:作話 - Wikipedia

 「作話」とは、「正直なうそ」で、「うそ」とは区別されるものと書かれています。

そのとおりですよね。

「作話」と「うそ」は違います!

というわけで、キントの証言はおそらく「うそ」の可能性が高いです。

認知症の方の場合は、「作話」と捉えるべきでしょう!

ただし、認知症の方も「うそ」をつくことはありますけどね(^_^;)

認知症の「作話」を紐解く!

「作話」は「正直なうそ」です。

表面的には「うそ」であることには変わりありません。

「うそ」と「作話」の違いは、騙そうとしているか騙そうとしていないかの違いです。

認知症の「作話」の場合は騙そうとしていないので、キントのように意図的に言葉を組み合わせて「うそ」をつくようなことはしません。

認知症は記憶の一部が抜けて落ちてしまっていたり、記憶はあるんだけど取り出せにくくなってしまっていたりします。

つまり、断片的に記憶がある状態であることが多くあります。

「作話」は、認知症の方の脳のなかにある断片的な記憶をつなぎ合わせて、それでは足りない部分を辻褄を合わせるために作話で穴埋めするようなイメージです。

抜け落ちた記憶の量が多ければ多いほど作話の量は増えていくということになります。

「ユージュアルサスペクツ」に例えれば、認知症の方の脳の中が、キントが尋問を受けた部屋の中のようになっているイメージでしょうか???

貼り紙などの情報を頼りに騙す意図なく話が作られていくのです。

キントの「◯◯」の場合

ここで、キントの「うそ」と認知症の「作話」の違いを整理しておきたいと思います。

まずは、キントの「うそ」の場合。

キントの「うそ」は、これは推測にすぎませんが、真実をベースにして部屋にある情報を話の中にちりばめて「うそ」を作り上げていっているのだと思います。

もちろん、この映画を観ているだけではどこまでが「うそ」なのか分かりませんが、まったく真実をベースにしていない証言だとしたらキントはスゴイですよね(^_^;)

証言の全部が「うそ」ってことですから…。

いぜれにせよ、人を騙すときは真実の記憶があるわけです。

つまり、キントの「うそ」の場合は、真実の記憶がしっかりとあって、部屋の中にある情報で「うそ」を部分的に作り上げて真実の記憶を一部すり替えていくという作業をしているということになります。

認知症の「作話」の場合

認知症の「作話」について、キントの「うそ」と比較して説明していきたいと思います。

前述のイメージのとおり、認知症の方の脳内にキントの部屋に貼られていたような書類が貼られていると想像してください。

認知症の方は、保たれた断片的な記憶が脳内に貼り付けてあります。

抜け落ちた記憶は剥がれてしまっています。

思い出せない記憶は裏返しになっています。

目に見える掲示物のみが頼りなわけですが、それだけでは何のことか分からず不安になります。

キントの「うそ」と決定的に違うのが、認知症の「作話」は掲示物以外にベースとなる情報があるわけではないという点です。

キントの「うそ」には、真実の記憶がベースとしてあります。

認知症の「作話」は、掲示物のみが真実の記憶です。

要するに、「うそ」と「作話」では真実の記憶量が圧倒的に違います。

認知症の方は掲示物と掲示物の記憶のすき間を辻褄を合わせるように埋めているのです。

あれ?わし何しとったんやろ?
こんなとこ歩いて…??
おなかすいたな…。
そうか!?
お母さん探してたんやな…。

お父さんどこ行ったんやろ?
仕事(警察)行ったんやろか?
ん…?ニュースで警察官が撃たれた??
…お父さん??
そうや!お父さんや!?
お父さんが殺されたんや!

認知症の方にとっての記憶は脳内にある掲示物のみです。

そこにあるのは不安です。

そこへ、現実世界のさまざまな情報が無意識に脳内に入ってくるわけです。

そして、真実の記憶がない不安な状態を取り繕うようにして、それらの情報をもとに辻褄が合うように話を作り上げてしまうのです。

それがいい方向に話が作られることもあれば、そうでないときもあり…。

それが「作話」です。

前述のとおり、「作話」は「正直なうそ」です。

騙す意図は全くないにもかかわらず、表面的には「うそ」なので周囲に不快感を与えてしまいます。

「作話」はとても「悲しいうそ」なのです。

認知症の「作話」に向き合う方法!

「作話」は「正直なうそ」であり、とても「悲しいうそ」であることが分かりました。

表面的に見れば「作話」は腹立たしいことですが、視点を変えて捉えることで見方が変わってくることと思います。

ちょっと「作話」と向き合ってみよう思えたところで、どう対応すべきかを考えてみたいと思います。

認知症は、最近の記憶から抜け落ちていくと言われています。

そして、今のことを記憶しておくことができなくなります。

要するに、認知症の方の脳内にある掲示物は過去の記憶となっていきます。

認知症の方は、現実世界と異なる過去の世界に生きておられると想像します。

認知症の方と話をしてみて、どの時代の記憶をよく覚えておられるかを探って、その時代に合わせて会話することを心がけることで認知症の方のなかに安心感が生まれます。

脳内にある掲示物とつなぎ合わせやすくなるんでしょうね・・・。

あとは、認知症の方にとって不安をあおる要素をなるべく取り除いてあげることでしょう!

環境作りです。

サスペンス映画のことを書いておいて言うのもなんですが、サスペンス系のドラマをやっているときはテレビは消した方がいいと思います(^_^;)

最近の悲惨な事件、事故の報道も必要ありません。

認知症の方の世界とはかけ離れた職員同士の会話も場面によっては極力避けるべきでしょう。

その他言い始めればキリがないのですが、「ユージュアル・サスペクツ」のように、普段は気にもしないようなところにこそ答えがあることもあります。

ぜひとも、あれこれ想像し、やってみてください!

「作話」に関わらず、いろんなBPSDの改善につながるはずです!

認知症のBPSD対応について、よければこちらの記事もご覧ください↓

まとめ

「ユージュアル・サスペクツ」は名作中の名作です!

この記事を読まれて「ネタバレ」の状態であってもきっと楽しめるサスペンス映画です。

キントの証言が「うそ」だと分かっていても騙されてしまうぐらいのケヴィン・スペイシーの怪演も見どころの一つだと思います。

サスペンス映画での謎解きは、介護にも通ずるところがあるので推理力向上ためにおススメのジャンルなわけですが、なかでもこの映画は必見です!

捉えようによっては、学びにつながることが多いです。

今回、キントが演じた部屋をもとに、「うそ」と「作話」の違いを分析してみました。

この二つの違いを理解しておくだけでも認知症の「作話」への対応は変わってくると思います。

認知症の方は、「過去」を生きていると言われています。

「過去」を生きているのに、「過去」とは大きく変わってしまった「いま」の環境で生きなければいけない認知症の方にとって、「過去」と「いま」の辻褄を合わせるための「作話」は安心のために不可欠のような気もしますよね。

「過去」に合わせようと思えば、どれほどの情報を取り除かなければいけないのか・・・?

かなり難易度高いですよね(^_^;)

「作話」は認知症の方にとって必要悪?…なのかもしれませんね。

とはいえ、「作話」がひどくなると関わる人間が大変な思いをして、そこから悪循環が生まれるものです。

この記事に書いた「作話」に向き合った関わりと「作話」にならないような環境整備で、少しでも「作話」の症状が和らげればと思います。

いいヒントとなりますように・・・。

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