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指示待ち人間から脱却するためにすべきこと

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どうも、指示待ちの介護士を育てたいYO-PRINCEです。

なかなか自分の考えを持てなかったり、言えなかったりする職員さんの育成ってどの業界でも悩むところだと思います。

特に対人援助においては決めきれないことが多いので、指示されたことだけをされるのでは仕事が成り立たなくなってしまいます。

そんな指示待ち人間の職員さんを少しずつでも考えられる職員に育てるためにどうすればよいかを記事にしたいと思います。

どの世代にもいる指示待ち人間

ては、指示待ち人間とはどんなタイプの人でしょうか?

「自分の意見がない」

「考えることが苦手」

「責任がかかることがイヤ」

「決断力がない」・・・。

そうした要素がために「決められたことしかしない」人のことです。

介護の仕事においては、特に夜勤等では自分一人で判断しないといけない場面も多いことから、指示がなくても動ける力というのは必要になってきます。

介護現場におけるそんな指示待ち人間は、待てど暮らせど変化が見られず、気づけば自立せぬまま2年が経過するようなケースも多いのです。

この指示待ち人間を語るとき、「最近の若者は指示待ち人間が多い」なんてことを耳にすることがありますが、本当にそうなんでしょうか?

経験上、どの世代にも指示待ち人間がいます。

どうも日本人は枠に当てはめたがる傾向があって、「ゆとり世代」の方なんかは何かとレッテルを貼られているようで気の毒でなりません。

指示待ち人間は、性格によるところも大きいので、どの世代であっても一緒です。

どうも年を重ねることで改善するということでもなさそうです。

となると、指示待ち人間は育成のしようがないようにも思えますが、職場環境がそうさせてしまっているケースも実は多くあります。

つまり、職場環境の改善に取り組めば指示待ち人間を変えることはできるかもしれないということです。

では、指示待ち人間を作ってしまう職場環境とはどういったものなのでしょうか?

目的の分からない職場は指示待ち人間を作る

なぜこの仕事をしているのか?

仕事の目的が見えていれば、何をすべきかを考えることはしやすくなります。

考えることが苦手な人にとっては、目的が分かったとしても難しいことかもしれませんが、目的が分かる分からないではその後の行動に雲泥の差があります。

例えば、介護の仕事で言えば、その目的は「自立支援」となるわけですが、それだけでどうするかを考えられる人はある程度経験のある介護士さんでないと難しいと思います。

この「自立支援」という目的が、「1人で家のトイレに行けるぐらいになる」という具体的な目的であれば、考えられることも増えてくると思います。

介護の仕事は、よく「答えのない仕事」なんて言い方がされます。

そもそも「目的」が見えにくい傾向があるんです。

「自立支援」だけでなく、「その人らしさ」「尊厳の保持」「QOLの向上」・・・すべて抽象的ですよね。。。

例えば、「このブログどう思う?」と質問するより、「このブログのどこが面白いと思う?」と質問したほうが答えやすいと思います。

抽象的な目標を少しでも具体的に的を絞ってあげることで、考えやすいようにしてあげる。

介護の職場は目的が見えにくく、指示待ち人間を作りやすい職場と捉えて、何をすべきかを考えていく必要はあると思います。

介護をよりわかりやすく言語化することで見える化する

介護の仕事をしはじめた頃、私にとって一番の壁は「介護の言語化」でした。

介護っていろいろ考えてしているわけですが、記録としては簡単に終わってしまうことって多いんです。

例えば、「トイレへの声かけをし応じられたためトイレ誘導実施。トイレにて排尿あり」みたいな感じで、行った介護はかなり省略されて記録されてしまいます。

この例だと実際のところは、「部屋から一人で出て来られたところ“どうしたんですか?”と声をかけると“なんでもない”と答えられた。“そろそろご飯ですけど、その前にトイレ行っておかれますか?”と聞くとうなづかれたためトイレへ誘導。トイレの場所が分からず、トイレまで誘導し・・・・・」といった感じになります。

結構長文でないと現実は伝わらないんですが、長すぎる記録は好まれず、ある程度の文章量で分かりやすく書くこと、伝えることが求められる現実があります。

介護における生活の目標なんかを見れば、言語化の難しさがよく分かります。

「生活にメリハリをつける」

「できることは自分でできる」

「清潔を保つことができる」

ケアプランでこんな目標をどれだけ見てきたことか・・・。

目的が分かりにくい介護現場において、職員に考えてもらうように働きかけることはなかなか高度なことです。

まずは介護における目的を分かりやすく見える化することこそが、脱指示待ちにつながると言えます。

そういう意味では、ケアマネジャーや管理者、主任といった職場の目標設定をする人たちの目標設定スキルが問われることになりますし、それらの目標がなるべく現場目線の分かりやすく共有しやすい目標設定にすることが求められます。

経験ある職員はどうしても賢い表現になってしまうので、一部の職員にはちんぷんかんぷんになってしまうことも多いです。

全員の理解を得るのは現実的ではないので、まずはチームの8割は分かるような目標設定にすることを心がけ、残りの2割は後から理解を得られるように働きかけるなどすればチーム全体で目標の共有がしていけると思います。

やはり、目標の共有は大切なことであり、そうすることで指示待ち人間から脱却してもらえる可能性はあると思います。

部下・後輩に提案する方法で意欲を引き出す

次に、上司・先輩が一つ持っておくと便利な方法をご紹介します。

指示待ち人間に自分の考えを述べよといったところで出てくるわけがないのが現実です。

そんなときは、上司・先輩から提案するという方法があります。

部下・後輩にしてほしいことをすでに上司・先輩が「答え」を持っている場合があると思います。

そんなときは、その「答え」を提案してしまうんです。

するとどうなるかと言うと、部下・後輩は「それいいですね~!」ってなります。

で、「やってみる?」といった声をかける。

やる気スイッチオンです!

この「答え」を部下・後輩に指示してしまうと、上司・先輩の責任のもとで言われた仕事をするだけで終わってしまいますが、この提案という方法は、やるもやらないもその人次第ということになるので、その人の責任で仕事をすることになるわけです。

ちょっとした工夫ですが、脱指示待ちのきっかけにはなるかもしれません!

簡単な方法ですので、ぜひともやってみてください!

やる気スイッチについてはこんな記事を書いていますのでついでに覗いてみてください↓

指示を積極的にもらいにいく人間を育てる

指示待ちの反対は、指示を待たない?

仕事というのは、指示なしで勝手にやるものでもありません。

組織というなかで働く人間としては、やりたいことは指示をもらいにいくというのが本来の仕事のあり方です。

むやみやたらに責任を背負って勝手に仕事をしていく必要もないと思いますし、「指示を積極的にもらいにいく」というスタンスでいいんです。

指示待ち人間⇒指示をもらいに行く人間という変化ならハードル低く感じますよね。

「あの上司なら許してくれる!」という安心感で積極性を養う

ところが、介護においてはわざわざ指示をもらっている余裕がないような状況も多々あります。

その場合は、「あの上司ならこれぐらい認めてくれるよな…」という安心感を上司が作っておくというのが理想だと思います。

部下は、どんどん積極的に動くことと思います!

実際、介護現場においては待ったなしのことってあるので、「あの上司なら許してくれる」という職場風土を作っておくことはとっても大切だと思います。

上司は「失敗しても責任はとるから大丈夫や」という器の大きさが求められます。

上司は日頃から部下に自分の考えを伝えておけば、指示がなくても動けることが増え、そうした体験がその人の自信へとつながるのです。

そうした日常が脱指示待ち人間の一番の近道かもしれません。

まとめ

指示待ち人間は性格によるものであることが多いことから、改善となると難しいことも多いと思います。

ただ、職場環境にその原因となることもあると思うので、職場環境改善の努力は会社側はしていく必要があると思っています。

それでも介護の仕事をしていくうえで難しさがある場合は、職員側に問題があると言わざるを得ません。

自分に合った仕事を探すという選択肢も持つ必要があると思います。

介護の仕事でも事業形態によっては自分に合った仕事が見つかるかもしれませんし、同じ福祉であれば、児童福祉や障がい者福祉のほうが合っているという方もおられると思います。

ただし、指示待ち人間にとっては対人援助の仕事はどんな仕事であってもかなり負担になると思います。

考えることにこそ「専門性」がある仕事なので。

個人的には、キャリアパスの仕組みで高度な仕事が出来る人と決められたことだけさせてほしい人とを分けて、給与にも差をつければ、指示待ち人間でも介護の職場で働きやすくなるのかなと感じています。

 

きっとそういうことが必要な時代が来ます。

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